医療脱毛にクーリングオフは適応される?

日本では、特定商取引法と呼ばれる法律でクーリングオフ制度が規定されており、消費者が訪問販売や訪問購入、連鎖販売取引など、いくつかの方法によって商品を購入したり、サービスの提供を受けた場合に、法令で定める要件を満たしていれば消費者側から一方的に契約を解除し、代金を返金してもらったり、品物を返却してもらうことができます。契約に締結した上で行われるのが一般的である脱毛の施術では、エステサロンで行われているものに関してはクーリングオフの対象となりますが、医療行為として行われている医療脱毛は対象外となっています。そのため、一度契約を締結してしまったら、最後まで医療機関へ通って施術を受けるか、違約金を支払って医療機関との契約を解除するかのいずれかを選択するしかないのが現状です。

ただし、この現状は近々変化する可能性が高くなっています。2015(平成27)年11月に、内閣府消費者委員会内に設置されている特定商取引法専門調査会が、会議の中で脱毛や痩身などといった美容医療に関する契約もクーリングオフの対象とするよう規制を強化すべきとの結論を出したためです。このとき議論された規制強化策をもとに作成された特定商取引法の改正案は、2016(平成28)年5月に国会で成立し、2017(平成29)年12月までに施行されますが、美容医療契約については法案には盛り込まれず、美容医療サービスが特定継続的役務提供に該当する旨の政令を出すことで対応する予定となっています。したがって、この政令が施行されれば、その後に締結された医療脱毛に関する契約についても、一定の要件を満たせば契約の解除と、支払った費用の返金を受けられるようになります。